リハーサルはアンプのボリュームとかを決めてステージ上のモニターと外の音を決めたら終わりじゃないの?他に確認することってあったっけ…?
これまで解説してきた内容だと中音のモニターと外音が決まればリハーサルはオッケーと説明していました。しかし、掘り下げるとサウンドを作る以外にも確認しなくてはいけないところはたくさんあるのです。そのあたり解説していきます。
リハーサルの全体的な流れについてはこちらの記事をご覧ください。
この完全攻略ガイド以外にもリハーサルでは確認すべきことはあるはずです。
モニターの決め方はこちらを参考に
出番が1番目のバンドであれば
ここで詳しく書いているように本番にトラブルにならないよう細かいチェックもできます。
今回はそんなリハーサルの時間内であれもこれもちゃんと忘れずに確認しようという、上記以外の項目を解説していきます。
SEはあり?なし?
リハーサルではまず、モニターや外音を納得いくように作りましょう。それが決まらないと始まりません。
音がバッチリ決まったらその他の事をどんどんチェックです。
まず、SEはあるのかないのか。
これは予めライブハウス側からのセットリストやPA、照明へ希望を書く用紙に[SEの有無]の記載があるかと思いますのでそちらに書いてリハーサル前にCDと提出します。
もしそのような用紙がない場合はSEがあるのか、また使わない場合はそのことを伝えて下さい。
では、具体的にSEがあること、またはないことによって何を確認しなければいけないのか。
SEありの場合
SEはそのCDの何曲目なのか。
曲をかけ切りか、何かキッカケで止めるのか。
止めるなら合図は何か。手を上げるのか、演奏開始でアウトするのか。
などなど、このあたりはステージ入りの照明の演出とも合わせて確認しなければなりません。
ステージに登場する緊張感のあるタイミングですのでPAとバンドの意思疎通ができてなくてミスってしまうのはとってももったいない。
SEがある場合は必ずリハーサルでチェックです。
SEが無い場合
SEがなければ確認しなくていいのかというとそうではありません。
無いなら無いで、ステージに板付きなのか、客電を落として無音で登場するのか、いきなり歌い始めるのか、最初にMCをするのかなど、これも照明との演出も含め確認しましょう。
SEありなしに関わらず本番で緊張感の高まるシーンなのでPAや照明にどんな登場をしたいのかしっかり伝えてリハーサルで合わせておくのが重要です。
そしてこの登場の確認をするタイミングはリハーサルの最後にすると良いです。
なぜかというと、登場→一曲目イントロを最後にやっておくと音量感だったりミックスバランスの状態を本番の一曲目もリハーサルの状態で再現できるからです。
ですので登場の流れをリハーサルで確認するのはリハーサルの最後がスムーズです。
この曲だけディレイ・リバーブ深めの確認
バンドによってライブ中に行いたい様々な演出があるでしょう。
確認すべきことはバンドごとに違うのですが、その中でも多めの要望はリバーブやディレイです。
「この曲だけ」や「このタイミングだけ」というエフェクトの要望はリハーサルで確認してください。
口頭で説明するだけではバンドがイメージしているものとPAがイメージしているものとが違う可能性があります。
リバーブならかかりの深さや長さをイメージと合うようにPAに注文しましょう。
ディレイもタイムやフィードバックなど細かく説明をしましょう。
決め打ちのディレイなどは、リハで確認しただけでは難しい可能性もあります。
その他、この曲だけ同期ありや、ドラムPADありなどもリハーサルでは確認しましょう。
ソロシンガーやアイドルなど、トラックやオケを流してライブをする場合も、流すキッカケなど必ずリハーサルで本番と同様にやってみましょう。
エンドSEは?
エンドSEというものもあります。
オープニングと同じように最後の曲が終わったらエンド用のSEの曲をかけるのです。
オープニングSEでは曲の終わり方をどうするのかが重要でしたが、エンドSEではCDをかける始まりのタイミングが重要です。
早すぎたらライブが終わったあとの余韻がないし、遅すぎたら変な間が気持ち悪い感じになっちゃいます。
カッコよく終われるタイミングをしっかりリハーサルの時に伝えてください。
ライブが終わったらすぐはける?
これはあまりみんな細かくリハーサルで確認しないことかもしれません。
本番で最後の曲が終わって楽器を置いてステージ袖へはける時にさっと普通に捌けるならいいんです。
他のメンバーは捌けるけどボーカルだけ最後にMCがある場合はリハーサルの時に伝えておくのが無難です。
というのも、PAによっては演奏が終わって楽器を置いたら早めにマイクをミュートしてしまうことがあるからです。
多くのPAは演奏が終わって楽器に立っているマイクはミュートしても、ボーカル/コーラス用のマイクは喋ったりすることがあるかもしれないので使えるようにしておきます。
しかし現場では演奏が終わってさっさと全部ミュートしちゃうPAの人もいました。最後にバンドメンバーが一言マイクで喋ってたのに声が出てなくてかわいそうでした。
念の為、リハーサルでそういった細かいことも伝えておいたほうが安牌かもしれません。
リハーサルではモニターや中音や外音を決めるだけでなく、こういった細かい確認もした方が確実に良いライブに繋がっていきます。
そして細かいことまで確認しようとするとリハーサルの時間ってとても短いんですよ。
だから、これまで「リハーサルで練習するな!(怒)」とか「チンタラ準備すると損するぞ!(怒)」とか言ってたわけです。
PAはリハーサルをしっかりやって良いライブを作りたいんですよ。バンド側も同じはずです。
なので、これからはリハーサルの時間は有効に使ってサウンド面以外のこういった演出面のチェックもやって良いライブを作りましょう。
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