本番前はガッチリ締めてるぜ!スティック使って全身で力を込めてギューってな!ライブ中シンバル傾いたら最悪だしな!
さっそく悪い例いただきました。今回はドラムのスタンドの扱い方なんですが、ネジの締め方に絞って説明します。今まで普通にやっていたことで実は機材にダメージを与えていたなんてこともあるかもしれません。
ドラムのスタンドはシンバルスタンドやスネアスタンドやパーカッション用だったり様々な用途のものがあり、その中にさらにネジやらビスやらワッシャーやら数々のパーツで組み合わさって構成されています。
自分でドラムセットやシンバルスタンドなどを所有していないと、どういった使い方をすると壊れるというのはピンとこないはずです。
しかし、今まで当たり前にやっていたことが壊れる原因になる使い方かもしれません。
ですので、機材を大事に使えるよう一度使い方を確認してみましょう。
ドラム関連の消耗品上位パーツ
まずドラムパーツでの消耗品で上位にくるパーツを紹介します。
シンバルを止めてるネジ部分のパーツですね。
これらはシンバルの揺れで消耗されるパーツですね。
で、今回のテーマに1番関わってくるのがこのあたりのパーツです。
こちらのマイクスタンドの記事に書いたのと同様ですが、確かにドラムのシンバルスタンドやシンバルもそうですし、ヘッドもネジなども使っていれば消耗し、交換したり買い換えの必要な機材です。
しかし、無茶な使い方をしたが故に寿命を早め、交換サイクルが短くなると支出が増えるということに繋がります。
支出が増えると機材費の導入に至ったり、チケット代やドリンク代が上がったりどこかの収益で辻褄を合わせなくてはならなくなるかもしれません。それは出演者にとってもお客さんにとっても運営者にとっても喜ばしいことではないんです。
なぜこのパーツが壊れるか
これらのパーツは使用する人がセッティングの際に触る部分というのに気づいたでしょうか。
つまり、稼働する機会が多いパーツなのです。
それと共に、使う人により無茶なセッティングにもできるパーツということです。
先ほど紹介した上のシンバルを止めるネジは、ギューっと締めてシンバルがあまり揺れないようにした状態でパワーヒッターがシンバルをバッシャンバッシャン叩くと負荷に耐えられずネジ山が摩耗したり切れたりします。
下に紹介したシンバルスタンドの角度調整や高さ調整に使われるネジは、強く締めすぎると同じくネジに負荷がかかりネジ山がナメてしまいます。
やってはいけない締め方
パーツの寿命を縮めてしまう締め方を知っておきましょう。
簡単に言うと無理に締めすぎないことです。
ドラムセットは手でしっかり緩まないように締めれば余程のパワーヒッターでない限りは不自由なく使えるよう作られています。
スタンドなどのネジが強く締められていて、手で回そうとしても動かないこともあります。
そんな時にドラムスティックで叩いたり、スティック2本でネジを挟んで回したりすると思います。
しかし、このやり方は緩める為の方法です。
ライブ前のセッティングで緩まないようにと、このスティックを使った方法でネジを締めてしまうと簡単にネジ山は切れてしまいます。
手の指の力で回して締まるように設計されているものを、テコの原理を使い、支点と力点を伸ばして両腕の力をかけて回したらそりゃ壊れるのも当然です。
一発で壊れなくても、もうそのネジは締まってもすぐに緩んだり、シンバルスタンドだったらシンバルを叩いた時にクルッとブーム部分が回転しちゃったりするようになってしまいます。
便利なDrum Gym/Easy Wingerの使い方
スティックを使う方法の他に、今ではこんなのも見たことあるのではないでしょうか。
Drum Gymという会社から出ているEasy Wingerという商品です。
女性のドラマーやバラシの際などにも大活躍するアイテムで、この”コの字”のところにネジがスポッと収まり、締まりすぎて動かないネジも簡単に回せるというシロモノです。
チューニングキー代わりにもなり、かなりピッチを上げるチューニングとかで回すの大変な時にも便利。カラビナなどにもつけられるので携帯もしやすいのですが、これも使う際には注意が必要。
このアイテムもあくまで緩める時を前提で使って下さい。
これを使って締めようものならネジが簡単にお陀仏です。
普通に締めればOK
じゃあどう締めたらいいかですが、手でギュっと締めればいいただそれだけです。
ドラムセットに使われる蝶ネジは手の指で回すサイズですよね。そのサイズ通りに手の指で締めるように作られてるので手で締められる範囲で力いっぱい締めて下さい。
恐らくそれでスタンドは緩まないはずです。
自分の機材ならどう使ってもいいよ
スタジオやライブハウスで経年劣化していたり、ネジを強く締められたことによってダメージを受け、締めても緩んでしまう、シンバルが傾いてしまうということもあるかもしれません。
もし、シンバルの持ち込みなどがあればシンバルと一緒にスタンドも一緒に自分の機材として仲間に入れるのもいいと思います。
シンバルの重さに合わせたウエイト付のものにするのもいいですし、自分のものであればいくら強くネジを締めても誰も文句はいいません。
そして強くネジを締め過ぎたらネジ山が簡単に切れることも身を持ってわかると思います。
たかがネジ1個ですがしょっちゅう注文すると負担になるのもわかるんじゃないでしょうか。
自分のスタンドに自分のシンバルをセットしておけば転換時にシンバルの付け外しをする時間も省略できます。
色々な記事で言っていますが、自分の機材として責任を持って扱うのはとても良い事です。
機材の知識も深まりますし、トラブルにも対応できるようになります。
自分のプレイに馴染み、より音楽に集中できるでしょう。
ネジは締めすぎない、そして最終的には自分の機材でライブするのが1つ上のライブをする攻略方法だと思います。
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