“コレ”ってなに!?普通にケーブルを繋ぐ以外に何かあるの??
今回はこれをやってくれるとPAは助かるという、ライン楽器のちょっとした作法をお伝えします。
ライン出力をする楽器については過去にも記事にしていますので合わせてご覧いただけたらと思います。
既にやってるよ!って人もいるかもしれないですが、ライン楽器の取扱いとPAがいるライブでの最低限気をつけてほしいことを紹介していきます。
セッティングでケーブルを繋ぐ時の注意点
アコースティックギターやキーボードなどのライン出力する楽器はシールドでPAに繋ぎますよね。
PCも同様にオーディオインターフェイスでPAへ出力するでしょう。
PA側はDIを用意してそこへライン楽器を入力しPA卓へと音を送ります。
注意してほしいことは、ケーブルの抜き差しにはノイズが発生するということです。
エレキギターなんかで思い出して下さい。
アンプに繋いでジャーンと音が出るような状態でギターに刺さってるシールドを抜いたらブツブツ!ジーーー!と大きな音でノイズが出ますよね。
ギターに限らずケーブルを抜き差しする際には少なからノイズが出るのです。
ギターアンプ程度ならいいですが、大音量を鳴らす設定のPAで同じようにケーブルの抜き差しを音の出る状態でやってしまったらさぁ大変。
最悪スピーカーが壊れるなんてこともあるかもしれません。
もちろんPAのエンジニアはそういったことが起きないように、抜き差しの時にはミュートといって音が出ないようにします。
ほな大丈夫やん。って思うかもしれませんが、繋いでサウンドチェックなどを済ませた後に平気でケーブルを抜く輩がいるんですよ。
そんな方への今回のテーマです。
わざと抜かなくてもケーブルの取り回しに気を使わず、ボーカルが踏んで抜けるなど、抜けたら惨事が起こるかもよというのを伝えたいわけです。
セッティング時にケーブルを差す際は、ステージにPAスタッフがいたらその人に
「これがアウトのケーブルです。」
と言って渡すのが確実でしょう。
スタッフがいなくて自分でケーブルを繋ぐ際は「ケーブル刺しまーす。」
と一言声をかけるのがいいでしょう。
DIに繋げる時の注意点
そしてDIという謎の黒い箱にケーブルを繋ぐ時、どこにケーブルを刺したらいいかわかりますか?
これもPAが責任を持ってやるのがいいですが、ドタバタと転換をしていたらミュージシャン側が繋いじゃうこともわりとあります。
しかし、その繋ぎ方が間違っていて音が出ないぞ!なんてトラブルもよくあります。
DIに繋ぐとき、シールドのフォーンが入るとこに適当に刺すと失敗の可能性ありです。
DIの多くは音を入力するINPUTと、ThruだったりAMPだったりPARA OUTと書かれたスルーアウトがあります。
このスルーアウトは入力された音がこっからも出ますよーっていう出口です。
ベースなんかだとこのスルーアウトからアンプへ繋いだりします。
このスルーアウトはインプットと同じくフォーンのケーブルが刺さっちゃうんですね。
ですので、インプットじゃなく間違っていてこのスルーに刺しちゃうとPAへ音が行かない、すなわち音が出ないってことになるのです。
ライブの時に自分でDIへケーブルを繋ぐ時はこの点に注意しましょう。
もちろん、ミュージシャンが繋いでも間違っていないかPAが最終チェックするべきです。
ライブが終わってケーブルを抜くときの注意点
ここまでわかれば大丈夫だと思いますが、ライブが終わってケーブルを抜く時も同じように注意が必要です。
リハの時なら「抜きまーす!」と大声で言えばいいんですが、本番が終わってお客さんもいる中、客席を隔てたPAブースに向かって大声出すのは恥ずかしいですよね。
なので、これも抜く時はステージにいるスタッフに確認してからがいいでしょう。
基本的にはミュートしているはずなのですが、最後の曲が終わったあとに告知などMCをしていたりするとまだあるのかなとPAはミュートせずにいたりすることもあります。
そんな中、他のメンバーはさっさと片付けだしちゃってライン楽器のケーブルを抜かれたらもちろんバッツン!と爆音が出ます。
ケーブルを抜くときは今抜いても平気かなと一度確認できるようになると「コイツできるな…!」とPAスタッフに思わせることができます。
ボーカルマイクも持ち込みなら同様です。
ボーカルマイクは演奏終了後もMCなどで最後まで使う可能性があるのでミュートしていないこともあるかもしれないので、確認してから抜きましょう。
ケーブルを抜くときのコツ
スタッフに確認するのが確実ですが、こんな方法もあります。
例えばアコースティックギターなら抜く前に軽く弾いてみます。外音もモニターもどちらからも音が出なければもうミュートされてるなと確認できます。
どうしても急いで抜く時はこの方法もいいでしょう。
いかがでしたか、そんなこと当たり前さ!と言う人もいるし知らなかったって人もいたんじゃないかと思います。
ケーブルの抜き差しはなかなかデリケートなので、これを実践してPAに「コイツやるな…!」と思わせてみて下さい。
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