自分の好きなバンドを呼んだイベントってやってみたいけど、何からやればいいかわからないし時間の組み方もわからないしハードル高いなぁ…
ライブハウスであればバンドやイベント会社だけでなく、ライブ好きな人や面白いことをやりたい様々な人がイベント企画を行っています。ですが、イベントのやり方なんて誰も教えてはくれないと思いますのでどうしたらいいのかわからない方向けに解説していきます。まずは、ライブイベントでのタイムテーブルに関してです。
ライブイベントを行うなら入り時間から最後のライブが終わる時間までのタイムテーブルを作らなければなりません。
もちろんイベントをやるとなればライブハウスの担当の方にわからないことは聞けますし、相談しながら作って行くでしょう。
しかし、イベントを作っていく上である程度の知識がある方がライブハウスの人と相談もしやすいですし、円滑にイベントを進められハッピーに終われるはずです。
無茶なイベントになればライブハウススタッフはいいとしても最悪お客さんに楽しんでもらえないことにもなりかねません。
その第一歩として今回はテクニカルスタッフ視点からタイムテーブルの作り方の転換時間の決め方編を解説していきます。
転換時間ざっくり決めてない?
転換時間ってお客さんからしたら退屈な時間かと思います。それは我々PAも重々承知です。
ですので、なるべく早く終わらせようと頑張っています。
しかし、急ぐからといって雑にはできない作業というのはご理解下さいってことなんです。
確かになるべく転換時間を短くして色んなバンドのライブをたくさんお客さんに見てもらいたい、演奏を長く見てもらいたいと思うのはイベント主催者なら誰しも考えることでしょう。
ではと、転換時間を短く設定してイベントをしたらどうなるでしょう。
転換時間で押してしまうかもしれませんし、転換で時間に間に合わせるために急ぐあまりライブ中にトラブルが起こるかもしれません。
トラブルで曲が完璧に演奏されなかったり、時間が押して電車の関係でトリのバンドのアンコールが聞けないお客さんが出てきてしまうのはイベントをやるあなたにとっても本望ではないでしょう。
ですので、ざっくりこれくらいって感じで時間は決めずに、ちゃんと根拠に沿ってタイムテーブルは決めて欲しいと思っています。
タイムテーブルを作るにあたり以前に書いたこんな記事も参考になると思いますのでぜひ一度目を通すと良いと思います。
必ず逆リハでなければいけないことはないですが、例えば1番目のバンドが最後にリハをやらない場合は、最後にリハをやった後、改めて1番目のバンドにセットを戻さなければなりません。そうなると時間が余計に必要になったりするわけですよ。
そんなところなど参考にして頭の中で当日どんな展開になるか想像することがイベント作りには大切です。
こちらの記事もぜひ一読を。
タイムテーブルの予測が甘いと何が起こるか、これが起きない為にも今回解説するわけであります。
転換時間の決め方
では、本題の転換時間の決め方を解説します。
これはバンドによって、更には人によって変わるものであります。
急いで時間に間に合わせようと頑張ってくれるバンドと時間を気にしないマイペースバンドでは大きく時間は変わりますし、そのライブハウスの機材置き場やステージの形や広さや出順などあらゆる要素が絡み合いますが、そんなこと言ってては決められないので、システマチックに決めていきましょう。
まず、最低限の持ち時間として10分の転換時間を設定します。
ここから時間のかかる要素によって時間を足していきます。
- リハをしていない +10分
- ドラムを上手や下手などに移動 +5分
- ドラムセットやベースキャビネットやライブハウス常備機材以外のアンプなど持ち込み多数 +5分
- セッティングがシビアだったりたくさん並べたり積んだりする楽器がある +5分
- ラインチェックが必要なライン出力楽器が多数 +3分
- IEM/イヤモニを使用する +3分
- PAや照明などの専属オペレーターあり +5分
(オペレーター乗り込みありはリハ時間+10分)
とりあえずいくつか挙げてみましたが、まだまだ色んな要素で+があると思います。思いついたら追記していきたいですが、とりあえずこんなところでしょうか。
ラインチェック?いるのそんなん?って方はこちらの記事を
この基準で転換タイムテーブルを作ると押すことはないかと思います。
しかし全部モリモリのバンドだと転換時間に30分以上も必要になっちゃうので、最長でも30分としたらいいでしょう。
近頃のサーキットイベントなんかもリハがなくどんどんバンドが演奏しますが転換は30分程度はありますからね。
あとはこの計算式で16分など端数になる場合は15分にして頑張ってもらったり、逆に多めに時間を取り、余裕をもって進行して、イベント始まりの押し時間を回収するというテクニックもあります。
ぜひこの転換時間足し算法を参考にしてみて下さい。
イベントを続けてトライアンドエラーでさらに良いものに
この転換時間足し算法でやってみてもし、押したor巻き過ぎたなどあればそれを活かして次のイベントに反映させて下さい。
イベントをやって自分が楽しむのもいいですが、時間管理などに無頓着では良いイベント企画者ではないと思います。
時間管理に関わらず、気を配ることができなくて企画者が遊んでるだけでは、お客さんや出演するバンドは良いイベントだったと感じて帰ることはないでしょう。
そしてイベントを続けるなら転換時間やタイムテーブルだけでなく、より良いものになるようトライアンドエラーを繰り返して磨き上げていってください。
一人の音楽好きが素晴らしいイベントを1から作り上げるのを私はたくさん見てきました。
イベントをやってみたいと思ったら、タイムテーブルを作るのに悩んだら、ぜひ参考にしてもらいたいと思います!
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