ライブでの音色の決め方 その1

ギター

ギターがキンキンで耳が痛かったぜ

ベースがモワモワしてて音程がよくわからなかった

よくありがちなライブの感想かと思いますがPAもよく頭を悩ましているところだと思います。なぜ起こるのかどうしたら良いのか、いいライブをするために解説します。

前回はライブでの各パートのバランスのとり方について取り上げましたが、今回は音色についてです。
前回の記事はこちらです。合わせて読むといいかもです。

ライブでの音のバランスの決め方
今日のライブ、ボーカルが聞こえにくかった 弦楽器がやたらデカかったな… こういったよく聞くライブでの不満の原因を解説していき...

ここで説明する音色というのはギターやベースのアンプやキーボードのイコライザーの設定や、ドラムのチューニングだったりについてです。

こちらの項目も主にライブハウスサイズのキャパでの話となります。
ステージが高く広さのあるライブハウスやホール、アリーナよりもライブハウスはステージ上の音作りが客席に反映されます。
バンドもいいライブを、PAもいい仕事を、お客さんも満足できるライブ作りをするために読んでもらえたら嬉しいです。

 

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ベースとギターが悪者?

なにかとベースとギターを槍玉に挙げてしまっていますが、アンプを使用する楽器が悪いというわけではないのですが、どうしても爆音が出てしまうので悩みの種になりやすいのは事実です。

定番になっていますが、100WのマーシャルのギターアンプやローランドのJC-120や3,400Wのベースアンプはリハスタやライブハウスくらいの大きさでは音量が出すぎてしまうのでオーバースペック感がありますね。
使ったことがあればわかるかと思いますが、アンプのボリュームはせいぜい3割から6割くらいの値くらいしか上げないのではないでしょうか。
そのアンプの一番ドライブする音量感まで上げるときっとボーカルの声量や、ドラムのダイナミクスの表現を聞かせる音量より明らかに大きいと思います。

ステージ上で爆音を作れますので、そういったジャンルの音楽には適していると思いますが、歌をしっかり聞かせたりアンサンブルを重視するにはこの定番アンプたちは相当小さい音量でいいはずです。

しかしまぁ、ちょこっとひねれば簡単に気持ちよく大きい音で演奏できるので上げてしまいがちです。

PAをする現場でも、すごくキャパの小さい場所ですとベースアンプやギターアンプは十分に音量が出ているのでスピーカーからは出さないということはよくあります。
しかし、ボーカルやバスドラムを出さないということはまずないですね。

それを踏まえ、音量もさることながらアンプについている音色の設定であるEQ(イコライザー)のコントロールもテキトウに決めるとまずいことになるぞというお話です。

 

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高音マシマシ注意

ギターアンプにありがち、高音マシマシ事案です。
ライブを見に行って高音のキンキンした音で辛かった経験ってありますよね。私はあります。
たいていギターじゃないですか?
ベースはそもそも低音楽器です。(たまにスラップとかで高音痛いとかありますが)
キーボードも痛い音が出ることもありますが、たいていはライン出力でPAに送りますのでPA側で痛い部分をカットしてスピーカーから出せば問題ありません。
ボーカルも同様、PA側で処理すれば肉声はうるさいほど客席に聞こえませんので大丈夫です。
管楽器なども高音が出ますが、PA側で処理すれば生音は耳を覆うほどの音量ではないので平気です。
やはりギターなんですよね。

なぜ高音マシマシにしがちになるか

ここがミソですね。
どうしてそうなるかを知れば解決できます。

まず、自分の弾く位置でちょうど良い音にしてしまっているから。
とりあえず下手な図を見てください。

この下手な図で高音マシマシになってしまう要因が2つわかります。

まず、ロン毛で座高の高いギタリストの人は立った位置でちょうどよく聞こえるギターの音作りをしています。
高音という波長の短い音は低音よりも直進性が高いです。(詳しくは説明しませんので、気になる方は調べてみてくださいね。)
アンプの真正面ではなく立った位置で聞くと高音が少なく感じられ、このロン毛ギタリストが立った位置でちょうどよく音作りをしたならば、アンプの真正面で聞くと高音過多になっているはずです。
PAはギターアンプにマイクを立てて収音するので、この高音が多めの音を収音することになり、プレイヤーが立った位置で心地いいと思っている音とは違う音を収音していることになります。

そして、このロン毛座高ギターの人が弾いた音の出てくるアンプは、そのギタリストの耳の高さよりもお客さんの耳の高さにちょうど合ってしまっていますね。
ライブハウスのステージの高さですとこんな感じになることが多いです。

よって、アンプから出た音は真っ直ぐお客さんへ高音過多で耳に突き刺さり高音マシマシ現象になるといったわけです。

高音マシマシ解消法

原因がわかったので解消法を紹介します。

Marshallの場合

マーシャルのギターアンプのキャビネットは横から見たときってどんな形だか覚えていますか?
あの形は満足とまではいかないけれどもとても理に適った形なんです。

さっきのひどい図のアンプをマーシャルに替えてみましょう。

なんということでしょう。マーシャルのあのキャビネットの形は演奏者とそれを聞く人どちらも正面に捉え音を届ける素晴らしい形だったのですね。

JC-120の場合

では定番2つめのローランドのJC-120だったらどう解決すればよいでしょうか。
またも図を見てください。

JC-120でしたら高さを上げる方法がよく使われます。
こうするとアンプの高さがプレイヤーの耳により近くなります。
お客さんもアンプの音が直撃していないですね。大きすぎない状態になっています。
アンプにはPAがマイク録りしていますので、ギタリストの演奏している場所でちょうどよく作られた音がそのままマイクにも入ってきます。
かさ上げした分お客さんがもの足りなければPAで足せばいいだけです。

Twin Reverbの場合

続いて定番アンプ3つめのフェンダーのツインリバーブはどうでしょう。

ツインリバーブにはアンプの側面に足のようなパーツがありそいつを出してやると簡単に角度がつけられます。
あれは飾りではなかったんです。チルトバックレッグというパーツです。スマートでデザイン的にも画期的ですよね。
それを使って角度をつけたらアンプの音は、エガちゃんファッションのアイツへ真っ直ぐに音が届きました。

自分の持ってきたアンプを使うアーティストなんかも、ハードケースから出してそのハードケースの上にアンプを乗っけて使用する人が多いです。

このようにアンプから出る音を真正面から受けた時にどんな音になるか考慮して音作りをすれば演奏している時と同じ音色が客席にも届くということになります。

アンプの高さや角度、アンプから出た音を適切な環境で聞いて音作りをすることが非常に重要です。
自分が気持ちよくなるだけであればスタジオで。
良いライブを作るには自分も気持ちよく、お客さんも気持ちよくなれる音作りを目指しましょう。

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